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フェルミのパラドックスを小学生にもわかりやすく解説。宇宙人はいるの?

フェルミのパラドックス、宇宙人がいる確率

宇宙人はいると思いますか?

宇宙人がいるかいないかの話になると、ついつい宇宙人を信じるかどうかのようなオカルトチックな話になってしまいがちですが、今回は宇宙人がいるかどうかを真面目に科学的に考えてみようというお話です。

まずはフェルミのパラドックスについて解説します。

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フェルミのパラドックスとは?

まず、宇宙に星はどれくらいあるかご存知でしょうか?

宇宙は誕生から137億年経っていると考えられています。

そして、我々が観測可能な宇宙の範囲内でも1000億個の銀河が存在していることがわかっており、私たちが住んでいる天の川銀河には3000億個もの恒星が存在します。

つまり、概算ですが、宇宙には少なくとも1000億×3000億もの星が存在することになります。

これだけの数があれば、どこかの星に人間以外の生命体、つまり宇宙人がいてもおかしくないんじゃないかという気がしますよね。

しかも人類はたった200万年程度で類人猿から現代の姿までの進化を遂げています。

137億年ある宇宙の歴史から考えると人類以上に進化した宇宙人が存在してもおかしくないですよね。

しかし、現実には私達人類は宇宙人を見つけることができていません。

宇宙の状態から考えると宇宙人が存在してもおかしくないのに、実際にはその証拠を一つも見つけることができていない。

この矛盾は物理学者のエンリコ・フェルミという方が初めて指摘したため、フェルミのパラドックスと言います。

外部サイト宇宙食を親子で作ってみよう!(子どもご飯の栄養ノート)

宇宙人が見つからない5つの理由

↓フェルミのパラドックスをアニメで解説

なぜ人類は宇宙人を見つけることができていないのでしょうか?

その理由はいくつも考案されていますが、今回の記事ではその理由の中から有力な5つの説について紹介します。

人類が発見できていないだけ

火星移住計画

まず一つ目は、宇宙人は存在しており、しかも地球にも存在しているが、まだ人類が発見できていないというものです。いわゆる映画のメンインブラックみたいな話ですね。

他にも宇宙人は人類が認識できないような意識生命体だ、とする説もありますし、宇宙人は人類と生きている次元が異なるため、地球人が認識できないのだとする説もあります。

最近は地球に来ていないだけ

宇宙飛行士にあこがれる子供

そして二つ目は、宇宙人は存在しており、過去に地球にも来ていたが、最近は来ていないというものです。ピラミッド等の巨大な古代遺跡は宇宙人が作ったとする少しオカルトチックな話がありますが、その説に多少関連した話かもしれません。

古代の人類がピラミッドのような大きな建造物を作ったのは驚くべきことで、宇宙人が作ったと考えたくなるのもなんとなく理解できますよね。

何らかの制限もしくは意図があるため

三つ目は、宇宙人は存在しているが、何らかの制限または意図のために地球には来ていないというものです。

人類も太平洋諸島にある原住民が住むような未開の島を侵略することがないように、もしも宇宙人が高度な倫理観を持っているのであれば、地球は地球人のものであるため、外部の宇宙人が侵略して良いものではないという考えを持つかも知れません。

地球までくる技術がない

四つ目は、宇宙人は存在しているが、宇宙空間に進出し地球にたどり着くのに必要な技術レベルに達していないという説です。

地球は恒星のなかでは比較的小さい星であるため、もしかすると宇宙人の住む星のサイズはいまの地球よりずっと大きいかもしれません。その場合、星の引力が地球よりもずっと強くなるため、宇宙船が星を脱出するのに必要な脱出速度に達することができない可能性があります。

宇宙人は存在しない

そして5つ目は、そもそも宇宙人は存在しないという説です。宇宙人はユニコーン等と同様に人類が作り出した架空の存在であるということです。

どの説も証拠がない

どの説が正しいかはまだ確たる証拠はありませんが、宇宙人が存在するかについて様々な説が考えられているというのが理解いただけるかと思います。

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実は宇宙人は近々見つかるかも?

パーサビアランス・パーシビアランス

いわゆる映画や小説のなかで語られるような人間サイズの宇宙人を、私たちの世代が生きている間に見つけることは難しいかもしれません。しかしながら、もう少し小さい微生物サイズの宇宙人であれば、見つけることはできるかもしれません。

近年火星に対する人類の調査が劇的に進んでおり、2021年には火星探査機パーサヴィアランスが火星に着陸しました。この火星探査機は従来のものと比べて、非常に高精度な探査装置を多数備えています。

例えば、火星のサンプルを地球に持ち帰ることはまだできていませんが、今後地球に持ち帰って調査するための保存装置も含まれています。

実際に火星や月において水が存在するということが徐々に分かりつつあります。水が存在するということはそこに生物が存在する可能性が非常に高いです。

そのため、近い将来、もしかすると火星において微生物を発見したりすることができるかもしれません。

微生物はいわゆる映画の中に出てくる宇宙人とは少し違うかもしれませんが、地球以外の星で生物が発見できたとすると、大変大きな偉業となるでしょう。

参照:NHK:NASA 火星探査車「パーシビアランス」が火星に着陸 生命探査へ https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210219/k10012875591000.html

皆さんもプログラミングや科学を勉強することによって、将来宇宙人を発見することに貢献ができるようになるかもしれません。

▼フェルミのパラドックス仮説の1つ「黒暗森林仮説(文明は生存戦略のために他の文明を滅ぼしている)」。三体は世界で話題のSF小説。中国で三部作2100万部以上を突破。アジア&翻訳もの初のヒューゴー賞受賞。現代中国最大の衝撃作!▼


三体Ⅱ 黒暗森林(上)

この記事を書いたのは

大学の先生

30代大学教員 アメリカ在住

京都大学大学院修了 博士(工学)

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