今回は「研究者のパソコンはMac派が多いの?」
「Macを使っている研究者が多い理由はなぜか?」
ということについて、30代研究職のわたしがお話ししたいと思います。
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もくじ
本当に研究者はMacのパソコンを使っているの?
そもそも本当にWindowsよりMacを使っている研究者が多いのでしょうか?
あくまで私の印象になってしまうのですが、実際に学会などに行くとほとんどの人(6〜7割)の人がMacを使っています。
最近のパソコンの販売台数で言うと、2016年に全世界で販売されたPCの出荷台数が2億3200万台、そのうちMacが2000万台といわれていますので、圧倒的にWindowsの方が多く販売されています。
出荷台数ベースでいうと、Windowsが全体の9割を占めていることになりますね。
これと比べると、研究者はMacのパソコンを使っている割合が圧倒的に多いといえるでしょう。
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WindowsよりMac派が多い理由とは?
では、なぜ研究者はWindowsよりMacを使う人が多いのでしょうか?
いくつか理由がありますが、人によっても意見が異なるため、ここではあくまで私の個人的な意見を述べたいと思います。
Macはプログラミングをする環境が整っている
まず一つ目に、Macはプログラミングなどをする際にアプリなどを新たにインストールする必要が少なく、比較的簡単にプログラミングをする環境を整えることができるということが挙げられます。
これはMacのオペレーティングシステム(OS)がUNIXというシステムをベースにして作られているということに関係しています。
(ここではUNIXについては深く説明しません。興味のある人はぜひ調べてみてください)
最近ではWindowsもプログラミングを始めることが容易になってきていますが、昔からAppleユーザーである人はずっとMacを使い続けるため、最近であっても、研究者はMacの使用率が高いということになっているのではないでしょうか。
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Appleはアカデミックを優遇している
二つ目の理由としてApple社がアカデミック(大学や研究機関など)を優遇するような戦略を長期間にわたって行ってきたということが挙げられます。
Apple社は大学などに自社製品を安く購入できる特典を付け、アカデミックに所属する人たちがMacを買いやすい環境を整えてきました。
また、製品自体がクールな見た目でもあるため、学生が大学に入った時に初めて買うパソコンがApple製品になるということがよくあります。
上で説明した理由の通り、Macはプログラミングなどを行う際に、比較的導入しやすいため、特に理系の研究者は1度Macを使うとそのまま使い続ける傾向があります。
実際に私も大学生の時に初めてMacを購入し、そのままMacをメインのマシンとしてずっと使い続けています。
サブのマシンとしてWindowsも持っていますが、あくまでMacをメインで利用しています。
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Macは信頼度が高い
三つ目の理由として、Appleはハードウェアとソフトウェアを統合して開発しているため、製品の安定度や信頼度が極めて高く、誤作動や解決の難しいエラーを生じることが比較的少ないからです。
研究者のようなプロフェッショナルな仕事では、出来るだけパソコンのエラーによる無駄な時間を減らしたいと考えています。
そのためAppleのように安心できる製品を利用して生産性が上がるのであれば、Windowsより少しぐらい高くてもあまり気にならないのかもしれません。
初めてパソコンを買う中学生におすすめはどっち?
では次に、初めてパソコンを買うような小学生や中学生にはどのようなパソコンがおすすめか考えてみます。
上で説明したようにMacはプログラミングを行う際に、比較的プログラミング環境を導入しやすいとされていました。
しかしながら、最近ではWindowsもプログラミングを始めることが簡単になりつつあり、両者の違いはそこまで大きくありません。
そのため、私個人の意見ではWindowsでもMacでもどちらでもいいと思います。
また、WindowsよりもMacの方が少し値段が高いため、親に買ってもらうことを考えるとWindowsの方が交渉しやすいかもしれませんね(笑)。
Macに比べるとWindowsのほうがユーザー数が圧倒的に多いため、プログラミングに関するアドバイスなどもインターネット上ではMacよりWindowsの方が豊富にあります。
そのため、初心者にとってはWindowsの方がとっつきやすいと感じるかもしれません。
ちなみに最近流行りの機械学習やAIなどをプログラミングする場合も、WindowsやMacのどちらであっても全く問題なく行うことが可能です。
もしもプログラミングなどをする予定がなく、インターネットサーフィンやメールをする程度の利用を考えているなら、WindowsやMacよりももしかするとChrome OSの方が安くて良いかもしれませんし、AndroidやiPadなどのタブレットなども選択肢に入ってくるでしょう。
最近ではスマートフォンの性能が非常に高いため、大学に入るまでパソコンを使ったことがないという人も増えつつあります。
スマホやタブレットなどでも一応プログラミングは可能ですが、やはり本格的なプログラミングをするためにはパソコンは必須となっています。
30代大学教員 アメリカ在住
京都大学大学院修了 博士(工学)