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「触覚版ジャンケンメモリ」でワーキングメモリを伸ばそう!

子供のワーキングメモリを伸ばす方法

返却されたわが子のテストをチェックしてみると、「問題文にちゃんと書いてあることを、どうして読み飛ばしちゃうの?」と思わずイライラしてしまったことがあるママは多いのではないでしょうか。

しかし、「何で読み飛ばしちゃったの?」とわが子を問い詰めてみても、「ちゃんと全部読んでるよ!」と言い返され、結局口論に発展したり。

なぜなら実際のところ、ほとんどの子どもは、間違いなくひと通りは問題文を読んでいるのですから。

では、どうして問題文にはっきりと書いてあることを活かすことができず、間違った答えを導き出してしまうのでしょうか。

それは、おそらく、「ワーキングメモリ」が未発達だからでしょう。

今回は藤本浩一さんの論文「触覚版ジャンケンメモリの効果の検証―小学生への試行―」に基づいて、子どものワーキングメモリを伸ばす方法をご紹介します。

子どものミスを減らしてあげたいと考えている人は、ぜひご覧ください。

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そもそも「ワーキングメモリ」とは?

ワーキングメモリーを鍛える方法

ワーキングメモリという言葉はなんとなく聞いたことがあるものの、ワーキングメモリとは一体何なのか、よく知らないという人は多いでしょう。

ワーキングメモリとは、「何かを記憶しながら(保持)、それを用いて判断する(処理)機能」であり、「脳のメモ帳」と呼ばれることもあります。

私たちはあらゆる場面でワーキングメモリを働かせています。

たとえば、私たちは文章や会話の内容を理解するため、少し前に文章や会話の中で登場した事柄を引き出し、現在直面している文章や会話と結びつける作業をほぼ瞬時に行っているでしょう。

また、暗算課題では一時的に繰り上がりの数を覚えておき、後で足し算をすることもあるのではないでしょうか。

さらに、算数の文章題を解く際には、「健二くんは朝7時に家を出て、時速4キロで歩き始め、電車を10分待って…」と次から次へと出てくる情報をそれぞれ脳にメモした上でどのような操作をするかを考え、計算を進めていくでしょう。

これらの作業はワーキングメモリが発達している大人であれば、それほど難しいことと感じないものです。

しかし、ワーキングメモリが未熟な子どもにとって、これらの作業をすることはとても難しく感じられます。

とはいえ、子どもであっても、しっかりと鍛えてあげれば、ワーキングメモリはぐんぐん伸びていくものです。

以下より、藤本さんが考案したワーキングメモリを伸ばすための認知訓練「触覚版ジャンケンメモリ」をご紹介しましょう。

「触覚版ジャンケンメモリ」でワーキングメモリを伸ばそう

触感版じゃんけん大会

「触覚版ジャンケンメモリ」は1人で行うことができるゲームです。

教材を用意し、ゲーム手順さえ覚えれば、誰でも簡単に取り組むことができます。

「触覚版ジャンケンメモリ」の教材は、「●」「V」「□」の3種類の図形が描かれている1人あたり3種類×10枚=30枚のトランプカードです。

「●」はグー、「V」はチョキ、「□」はパーに対応しています。

名前に「触覚版」という言葉が冠されているように、手で触れればすぐにわかるよう、図形は立体感がなければなりません。

自作する際には、画用紙で作った図形を無地のトランプカードに貼り付けて作成すると良いでしょう。

カードの用意ができたら、早速、以下の手順で遊んでみてください。

1. 計30枚のカードを 手札として裏を向けて左手に持つ。

2. 手札から指先で図柄を確認しつつ、1枚のカードを引き、裏向きのまま机の上に置く。それを山札とする。

3. さらに手札から1枚のカードを引き、指先で図柄を確認しつつ、山札カードに対してジャンケンで「勝ち」ならば、その上に置き、「合い子か負け」なら別のところに捨て札として置いておく。

ゲーム中、トランプは伏せて操作し、図柄を見ないようにします。

なお、忘れてしまったら伏せたまま指先で図柄を確認してOKです。

また、捨て札置き場の一番上に置かれているカードは、ゲーム途中でいつでも再利用できます。

2~3を繰り返し、手札・捨て札を最後の1枚まで使いきればゲーム終了です。

山札として裏を向けたまま置いておくカードの種類を覚えておくことで「記憶を保持する力」を、手札のカードとの勝ち負けを判断することで「記憶に基づいて処理を行う力」を伸ばすことができます。

藤本さんの実験によると、週1回、10分間、時間が許す限りゲームを繰り返すことを20週にわたって実施したことで、子どもたちの数の逆唱や語音整列の成績が向上したり、子どもたちが暗算や文章題ができるようになったと実感したりと、子どもたちのワーキングメモリが向上したとのことです。

わが子のワーキングメモリを伸ばしたい人は、早速実践してみましょう。

まとめ

ワーキングメモリは鍛えれば伸びる

藤本さんは「触覚版ジャンケンメモリ」について、「触覚教材という特徴に積極的な意味がある」と述べています。

勉強は視覚刺激を中心にして行うものですが、触覚刺激を取り入れることによって脳全体のバランスがとれ、脳が更新されるのではないかと藤本さんは考察しています。

勉強で疲れた頭をほぐしつつ、効果的にワーキングメモリを伸ばすことができる「触覚版ジャンケンメモリ」は勉強時間の小休憩にピッタリです。

わが子のワーキングメモリを伸ばしたいと考えている人は、ぜひ、カード作りから、わが子と一緒に「触覚版ジャンケンメモリ」に取り組んでみてください。

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参考文献:触覚版ジャンケンメモリの効果の検証―小学生への試行―。(神戸松蔭女子学院大学 人間科学部子ども発達学科 教授 藤本浩一)https://ci.nii.ac.jp/naid/120005568817

この記事を書いたのは

ニックネーム:chopsticks

2児の母。

国立大学教育学部の大学院修了。

教育関連の学術論文を多数読破。

母親目線でわかりやすく学術論文を紹介します。