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読解力を鍛えたい小学生はゲームをやれ!海外の最新研究論文を紹介。

アクションゲームと読解力

ゲームをすると頭が悪くなり、教育に良くないという話を誰もが一度は聞いたことがあるかもしれません。

私が子供だった頃にはまことしやかな考え方とされていましたが、果たしてそれは本当なのでしょうか。

2022年1月にスイスとイタリアの大学が行った共同研究で、「子供の読解力がアクションゲームによって向上した」という驚くべき結果が発表されました。

ゲームをするだけで読解力が上がるなんて夢のようですが、本当なのでしょうか?

もし本当だとすれば、「一日中ずっとゲームをしたい!」と考えるお子さんも多いのではないでしょうか?焦らないでください。まずはどのような研究なのか見てみましょう。

*参考文献
Enhancing reading skills through a video game mixing action mechanics and cognitive training | Nature Human Behaviour

http://doi.org/10.1038/s41562-021-01254-x

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どのようなアクションゲームをプレイしたか

読解力の向上には、視覚の発達(文字を読む際に、ページ上でどう目を動かすか)、注意力の配分記憶力認識力の柔軟性などのスキルが必要なことが先行研究によって判明しています。

ジュネーブ大学とトレント大学は、これらのスキルをゲームの要素とし、読解力の向上を目的としたアクションゲーム「Skies of Manawak」を開発しました。

*Skies of Manawak – cognitive training trailer ↓

「Skies of Manawak」では、プレイヤーはRakuという空飛ぶ生き物と共に惑星を救う旅に出ます。

神経衰弱のような記憶ゲームやインベーダーゲームのように動く敵を倒すミッションをクリアすることで、読解力に必要なスキルが身に付くようになっています。

アクションゲームではあるものの、暴力的な要素は排除されており、子供が遊ぶのに適した内容になっています。

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小学生がゲームをする実験

小学校低学年の読解力の鍛え方

研究では、この「Skies of Manawak」と「Scratch」というコーディングゲームを2つのグループに分けた8−12歳のイタリア語を話す子供達150人にプレイしてもらいました。

一つのグループは「Skies of Manawak」のみを、もう一つのグループは「Scratch」のみを週2時間、6週間行ってもらい、6週間後の読解力が向上しているかをテストしました。

Scratchはプログラミング教室でよく利用されているものなのでもしかしたら既にプレイしたことがある方も多いかもしれませんね。

先程述べたように、読解力の向上のためには、注意力のコントロールが重要です。

この点において、どちらのゲームも注意力のコントロールを向上させることができます。

「Skies of Manawak」では、特定の音を記憶することや素早く反応すること、制限時間内にミッションをクリアすることが求められるのに対して、「Scratch」はプログラミングの順序を確立するために、オブジェクトや論理構造を理解することが求められます。

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実験結果、ゲームで読解力が鍛えられる

子供の読解力の伸ばし方

ではどのような結果が得られたのでしょうか?

各ゲームを週2時間、6週間行った子どもたちの読解力を読解のスピードと正確性をテストしたところ、顕著な違いが見られました。

驚くべきことに、「Skies of Manawak」をプレイした子供たちの方が、「Scratch」をプレイした子供たちよりも、7倍も注意力のコントロール能力が高かったとの結果が出ました。

更には、6週間後だけでなく、6、12、18ヶ月ごとにテストを行ったところ、「Skies of Manawak」をプレイしたグループの読解力の方が依然として高かったとの結果が得られています。

ゲームをするだけで読解力が上がるなんて夢のような話ですよね。

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なぜこのような結果になったか?考察してみた。

アクションゲームと読解力の研究

ではなぜこのような結果になったのでしょうか?

残念ながら論文ではその理由について詳しい考察はされていませんが、実験で用いられた言語の特性が指摘されています。

今回のテストはイタリア語で行われていましたが、イタリア語では文字と発音がそのまま対応しているため、文章を「読む」のが非常に明快だと考えられています。

そのため、文章を読む際の注意力のコントロールがそのまま読解スピードや正確性に影響したのではないかと考えられています。

一方で、日本語ではどうでしょうか?

日本語や英語のように文字が発音にそのまま対応していない言語の場合、単語の発音や意味合いが文脈によって大きく変わることがあります。

このような言語の場合、単語の発音がどのように変わるかを解読するという手間が必要になります。

そのため、単純に注意力のコントロールが読解力に比例するわけではないかもしれませんね。

今後、この研究チームは、ドイツ語、フランス語、英語に同様のシステムを適用し、どのような影響が出るかを検証して見るそうです。今後の発展が楽しみですね。

日本語でもどのような結果が得られるか、読者の皆さんもぜひ自由研究のテーマとして実施してみるのもいいかもしれませんね。

もしかすると、そのまま論文を書くことになって学者の未知を進んだりするかもしれませんよ?

【参考文献】
Enhancing reading skills through a video game mixing action mechanics and cognitive training | Nature Human Behaviour
http://doi.org/10.1038/s41562-021-01254-x

Skies of Manawak – cognitive training trailer
https://www.youtube.com/watch?v=8Gxdq7Ttxxs

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この記事を書いたのは

大学の先生

30代大学教員 アメリカ在住

京都大学大学院修了 博士(工学)