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子どもの自己肯定感は人間関係に出る!研究論文より

自己肯定感を伸ばすには

日本の子どもたちは他の国とくらべて自己肯定感が低い、といわれています。子供の自己肯定感の高い低いが、どのような影響を及ぼすのかご存知でしょうか?

今回の記事では、このような自己肯定感がどのような影響を与えるかについて研究した例について工学博士が解説します。

また、ママが一番知りたい「子どもの自己肯定感を伸ばすにはどうすればよいの?」についても解説します。

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日本の子どもの自己肯定感は低い

小学生の自己肯定感は高い?低い?

そもそも自己肯定感とはなんでしょうか?定義はいろいろありますが、自己肯定感というのは自らの価値をポジティブに受け入れる感情であると考えることが多いです。

では、このような自己肯定感は国ごとにどのような違いがあるのでしょうか。国立青少年教育振興機構が、日本、アメリカ、中国、韓国の高校生を対象に、自己肯定感の高低を調べました。

「私は価値のある人間だと思うか」という質問に対し、「そうだ」「まあそうだ」と答えた割合は日本が44.9%に対して、他の3カ国は80%以上となりました。

このようにやはり他国と比べると、日本人は自己肯定感が低い傾向にあることがわかります。

*独立行政法人国立青少年教育振興機構「高校生の心と体の健康に関する意識調査―日本・米国・中国・韓国の比較―」(2018年3月)
https://www.niye.go.jp/kenkyu_houkoku/contents/detail/i/126/

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自己肯定感の影響は人間関係に現れる

小学生の対人関係

次に子供にとって、自己肯定感はどのような影響をあたえるのでしょうか?

小学生を対象に自己肯定感と人間関係を調べた研究例があります。この研究によると、自己肯定感の高い子どもほど、人間関係が良好であることが明らかになりました。

自己肯定感が高いことで人とのかかわりが良好になり、それゆえに自己肯定感が高くなるという好循環が生まれるようです。この傾向はなんとなく実感としてもあるというママパパも多いのではないでしょうか。

*久芳美惠子,齊藤真沙美,小林正幸「小学生の自己肯定感と人とのかかわりとの関連について」(東京女子体育大学・東京女子体育短期大学紀要第41号2006年)https://twcpe.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=831&item_no=1&page_id=27&block_id=52

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自己肯定感を高める授業

子どもの自己肯定感を高める教育

上記のような自己肯定感の低さは、政府にとっても大きな課題として考慮されています。

文部科学省では日本の教育課題として、「グローバル人材の育成」、「教育格差の解消」と並んで、「自己肯定感を高めること」をあげています。

自信を持ち、他人から認められていると感じることで、子どもたちは自己肯定感を高めることができますが、日本の教育環境にはその機会が充分にないと考えられているようです。

文部科学省の方針を受けて、日本の小中学校では自己肯定感を高める取り組みが行われています。授業を行いながらその効果を分析する、研究者による実践研究も多数行われています。

その多くは総合学習、道徳などの科目で行われますが、中には和太鼓の体験学習、本格的な一眼レフカメラでの写真撮影など、ユニークなプログラムもあります。

自己肯定感を高めるための実践研究の中から18件の論文を選び、分析した研究があります。

その研究によると、実践研究によっておおよその児童の自己肯定感が高まったことが明らかになりました。しかしながら全児童の自己肯定感を高めるプログラムは存在しないことも明らかになっています。

*松井香奈「小学校における自己肯定感を高める教育実践の検討-実践研究論文を手がかりとして-」(武庫川女子大学大学院教育学研究論集第12号2017年)
https://mukogawa.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=1111&item_no=1&page_id=28&block_id=33

この理由としては、子どもの個性は十人十色であることが挙げられています。

集団活動、作文、スポーツなど、それぞれの科目が得意な子ども、苦手な子どもがいます。苦手な科目の教育プログラムで自己肯定感を高めることは難しいのかもしれません。

そのため、学校で一律に対応することは容易ではありません。そこで、子ども一人一人の個性や発達段階に合わせた家庭の役割が重要になります。

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家庭内で子どもの自己肯定感を高める方法

子供の自己肯定感を高めるプログラム

子どもが自信を持ち、あるがままの自分を受け入れるには、ママパパは家庭でどのようなことをすれば良いのでしょうか。スキンシップをする、子どもの言動をほめる、いろいろな方法がありそうです。

しかし、むやみにほめても逆効果に思えてしまう方もいるかもしれません。

そもそも、自分の子どもの自己肯定感は高いのでしょうか、低いのでしょうか。そんな悩みに応えるプロジェクトがあります。

教育評論家の親野智可等氏、公立諏訪東京理科大学の篠原菊紀教授、東京学芸大学の岩立京子教授がプロジェクトリーダーを務める、「ほめ写プロジェクト」というウェブサイトが公開されています。

これは、子どもの写真プリントを家の中に飾り、それを見ながらほめてあげることで自己肯定感を高めようという民間プロジェクトです。

14個の質問に答えると自己肯定感の高低がわかるツールや、年齢別の効果的なほめ方も紹介されています。

*ほめ写プロジェクト https://homesha-pj.jp/

褒め方には2つあります。

  • 子どもが頑張った時に努力や結果をほめる『条件つきのほめ』
  • 子どもの存在そのものを丸ごと肯定してほめる『無条件のほめ』

両方行うことで子どもの自己肯定感は高まっていくとされています。

興味のある方はぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

子どもたちは成長するにつれ、できるかどうかわからないことに挑戦したり、頑張っても上手くいかない場面に出くわします。

子どもの自己肯定感の高めることで、どんな時にも自信を持って前に進み、幸福感に満ちた人生を送ってもらいたいものです。

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この記事を書いたのは

大学の先生

30代
あっ君パパ
京都大学大学院修了
博士(工学)

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