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大学院に通わなくても博士号を取得できるって本当?裏ワザがある!?

論文博士

博士号って取るの大変だよね。「子供を博士にしようと思たらお金かかちゃうわ。」と思っているママに少しだけ朗報。

大学院に通わなくても博士号を取得できる方法があるらしいのです。

それって今の小学生が大学生になる頃まで使える方法なのか、について現役の博士が解説します。

博士号とは?

末は博士か大臣か!

あなたは博士号というのをご存知でしょうか?

テレビや漫画などで○○博士という方をみたりして、その存在くらいはご存知かもしれませんね。

(名探偵コナンの阿笠博士、鉄腕アトムのお茶の水博士など。)

実は、私も京都大学大学院で博士号を取得しています。

通称、博士号はアメリカではDoctor of Philosophy (Ph.D)と呼ばれ、ヨーロッパなどではDr.(ドクター)と呼ばれることもあります。

ドクターと言うとまるでお医者さんのように聞こえるかもしれませんが、実際にはお医者さん以外の方でも博士号を取得するとドクターと呼ばれます。

⇒ドクターだけど医者じゃない?ってどういうこと。

お医者さんがもつDr.という称号はいわゆるみなさんがイメージするお医者さんになる資格であるため非常に重要ですが、それ以外の研究者にとっては持っているだけで何らかの資格になるわけではありません。

あくまで博士号を取得したという証明をするためだけのものです。

科学分野の博士号を取った人がよく言うのは、「博士号とは足の裏の米粒である」ということです。

これはどういう意味かというと、足の裏の米粒は取らなくても特に問題はありませんが取らないとなんとなく気持ちが悪いという意味です。

科学者にとってはあくまで博士号は称号であり、資格ではないので取っても取らなくてもあまり大きな影響は実はありません(もちろん実力があれば、の話です)。

しかし研究者として生きていくのであればやはり博士号を持っていないと色々と都合が悪い場面もあります。

そういった意味で博士号を持っているということはあまり意味はないのですがたまに役に立つこともあります。

⇒博士号の英語表記「Dr.」「Ph.D.」違いは何?

日本で博士号をとるためには?

研究して論文を書く

日本で博士号を取るためには一般的には以下のプロセスを踏みます。

まず18歳から大学に入学した後、4年間かけて学部を卒業して学士号を取得します。

これはいわゆる大学を卒業したという状態です。

その後、2年間かけて修士号を取得し、さらにその後3〜6年かけて博士号を取得します。

そのため、順当に行ったとしても博士号を取得するのは27歳以降ということになります。

では、博士号を取得するためには何が必要なのでしょうか?

通常、博士号を取得するためにはある学術分野で一定の成果を上げることが必要となります。

その成果の例としては、論文を執筆したり、学会で発表をしたり、特許を取得すること等が挙げられます。

例えば、学部生の間はある学術分野について一定の勉強をし、その分野について普通の人よりは多少詳しくなるでしょう。

修士号を取得するには、その分野について自分で主体的に研究テーマを持ち、一定の成果を上げることが必要となります。

博士号を取得するためには、この成果のレベルがさらに数段上がります。

そのため通常、その分野において何らかの形で初めての発見をすることが重要な要件となっています。

つまり、博士号を取得するということはその分野において人類に何らかの新しい知見を与える、ということです。

逆にいうと、これができなければ何年かけて研究を行ったとしても博士号を取得することはできません。

分野によっては新しい発見をするというのは困難であることも多く、博士課程は3〜6年の幅をもって卒業する人が多いです。

学士(大学卒業)→修士(大学院前期課程修了)→博士(大学院後期課程修了)

⇒研究者になるにはどうしたらいいの?詳しく解説。

大学院に通わなくても博士号を取得する方法がある!

論文博士と課程博士

論文博士と課程博士

このように博士号を取得するためにはかなり長い年月が必要となります。

しかしながら実は大学に通わなくても博士号を取得する手段というのは存在します。

それは「論文博士」と呼ばれるケースです。

先ほども書きましたか博士号を取得するためには博士課程に在籍しながら論文を書くことが必要になります(「課程博士」)。

ところが大学によっては 博士課程に在籍しなくても、博士号と同等の研究歴を有すると大学が認めた場合には、いきなり博士号を取得することもルール上は可能です。

このルールでは、論文をすでに複数執筆していること、その論文がある一貫した内容で、かつ重要性の高い論文であること、という要件が課せられます。

これらの要件を満たしていれば、博士課程に在籍せずにいきなり博士号を取得することができます。

論文博士を希望するのは企業に所属して研究を行っている研究者であることが多いです。

企業で長年研究されている方はその学術分野において最先端の研究を行っているケースも多く、このような方が博士号を取得する際によく用いられています。

論文博士の推移グラフ

出典:科学技術・学術政策研究所 https://www.nistep.go.jp/sti_indicator/2018/RM274_35.html

論文博士は廃止になるかも

ただし、大学が論文博士を認めるケースは年々少なくなってきており、いずれこの制度は廃止される可能性があります。

なぜ少なくなってきているかというと、世界的にはほとんどが博士課程を経て博士号を取得するケース(課程博士)であり、論文博士というのは存在していないからです。

日本だけがこのような制度を残しておりガラパゴスな状態を残すことは良くないのではないかと考えられているからです。

私自身は、課程博士で博士号を取得しました。個人的には、課程博士である程度の年月を大学で過ごしたことはとても良かったことだと考えています。

やはり研究者として一人前になるためには、大学にいて教授と時間をかけて議論することが非常に重要であると考えているからです。

ただし、企業で長期、研究されている方で博士号を持っていないけれど、博士号に値する成果を既に上げているというケースもあるので、そのような方にとっては論文博士は非常に役立つのかもしれません。

  • 「論文博士」=大学院後期課程に通わない。企業の研究者等。
  • 「課程博士」=大学院に通って博士論文を書く。

参照:文部科学省https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/toushin/05090501/009.htm

この記事を書いたのは

大学の先生

30代大学教員 アメリカ在住

京都大学大学院修了 博士(工学)

ママ
もしかしたら、今の小学生が大きくなる頃には「論文博士」の制度は廃止されているかも。誰でも使える裏ワザではなかった、残念。

*学位を購入できる(学位商法・ディプロマミル)は何の価値もありません。またハゲタカ学会と揶揄される組織もありますのでご注意くださいませ。

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