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イグノーベル賞とは?どんな研究が受賞しているの?

イグノーベル賞の研究

イグノーベル賞って知っていますか?

ノーベル賞とは違うんです。「イグノーベル賞」について工学博士がわかりやすく解説します。

イグノーベル賞とは?

ノーベル賞との違い

おそらくノーベル賞という賞を聞いたことがある方は多いかもしれません。

ちなみにノーベル賞とは科学界での最高の栄誉の一つで、サイエンス分野では医学生理学賞、物理学賞、化学賞の三つが存在します。

ノーベル賞は通常10月の1週目から2週目に発表されることが多いですが、イグノーベル賞はノーベル賞の少し前に発表になるサイエンス分野の賞のひとつです。

イグノーベル賞がノーベル賞と違うのは、単純に科学の世界での最高の栄誉というわけではなく、 イグノーベル賞は「人々を笑わせる、かつ考えさせた業績」を称える科学賞になります。

つまり、イグノーベル賞はノーベル賞のパロディの一種で、科学や経済などの世の中の成果や事象に対して少しニヤッとするような、そして少し考えさせられるようなことに対して与えられる賞になります。

ちなみにイグノーベル賞を英語でいうと、Ig Nobel Prizeと言います。

ここでIgは「逆の」という意味を持ち、英語の形容詞 ignoble「恥ずべき、不名誉な、不誠実な」にかけた造語になっています。

イグノーベル賞は必ずしも科学研究である必要はなく、社会的事件や風変わりな出来事などを起こした10の個人やグループに対して授与されます。

イグノーベル賞の賞金

ちなみに2015~2017年には受賞者に対して10兆ジンバブエ・ドルが授与されています。ちなみにジンバブエは当時ハイパーインフレを起こしており、10兆ジンバブエ・ドルは数百円の価値となっています。

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どういう研究が受賞している?

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イグノーベル賞はどのような成果に対して賞を与えているのか見てみましょう。

例えば2020年に受賞した研究は合計10個あり、今年一番有名なものは「ヘリウムガスを使うとワニのうなり声も高くなることを発見したことに対して」という研究に対して、京都大学の西村剛教授が音響学賞を受賞しています。

西村教授はワニの発声機構について研究をしていたのですが、ワニにヘリウムガスを吸わせるという少し風変わりな研究をしていることを想像すると少しクスリとする方もいるかもしれません。

実はこの研究は「太鼓のような音を出すヨウスコウワニの発声の仕組みが打楽器ではなく人や鳥類と同じ、声道を通る管楽器の仕組みで行われてることを明らかにした」という超真面目な研究なのですが、見方によってはクスリとするというのがイグノーベル賞のよくあるパターンです。

他にも2020年度では材料工学賞として「ヒトの凍った大便から作ったナイフが機能的ではないことを実証したことに対して」という研究が受賞しています。

イグノーベル賞ではこのような大便などのちょっとした下ネタに関連した研究が受賞することも多いです。

もしもこの2つに興味を持った方は自分でイグノーベル賞について調べてみましょう。

きっとニヤッとしたり、クスリとするような研究を見つける事ができると思います。

ちなみに賞が創設されて以来、日本人は繰り返し受賞しており、イグノーベル賞常連国となっています。

1991年の創設以来、日本人が受賞しなかったのはたった7年だけとなっており、2020年の現在は14年連続で受賞し続けています。

日本人はその気質もあって世界的に見るとマニアックだったり、細かいことをすることが得意であることが多く、その気性がイグノーベル賞受賞につながるのかもしれません。

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イグノーベル賞を取るためにはどうすればよいか?

ノーベル賞ではなく、イグノーベル賞を取るにはどうすればよいのか、ということを考えている人がもしかするといるかもしれません。

最後にイグノーベル賞を狙うにはどうしたらよいかについて考えてみましょう。

イグノーベル賞は、ノーベル賞のパロディーとはいえ、実は受賞するのは決して簡単ではありません。

というのも世界で1年に10組しか受賞者がいないからです。

イグノーベル賞は、研究だけでなく社会的事件や風変わりな出来事も受賞対象に選ばれています。しかし、社会的事件や風変わりな出来事は受賞者はそれほど多くはありません。

そのため、イグノーベル賞を狙うのであれば、まずは研究者を職業に選ぶことが第一歩であると言えるでしょう。

そのためには、大学・大学院を修了して博士号を取るのがもっとも近いルートになります。

そして、ポイントは大便や排泄物などのちょっと下ネタを研究テーマや内容に加えるということです。

過去のイグノーベル賞を見ると、これらは非常に受賞する傾向が高く、ほぼ毎年受賞しています。

これらを一生の研究にするには抵抗がある方もいるかもしれませんが、数年の間研究をし、イグノーベル賞を狙うというのは人生の出来事において悪い考えではないかもしれません。

イグノーベル賞とはいえ、注目されている研究分野や社会的事件等に贈られる賞であるので、自分の研究が脚光を浴びるのはとても名誉なことだと言えます。

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この記事を書いたのは

大学の先生

30代大学教員 アメリカ在住

京都大学大学院修了 博士(工学)