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アメリカの教育改革は大統領しだい。日本との違い。

アメリカ大統領、トランプ政権の教育改革

日本でも安倍政権から菅政権に交代しました。

アメリカでは政権によって教育制度が大きく変化します。

トランプ政権になってアメリカの教育はどのように改革されたのでしょうか、現地アメリカの某大学教員がわかりやすく解説します。

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政権によって大きく変わるアメリカの教育改革

アメリカの小学校に通う子供

皆さんは日本で総理大臣が変わったことによって、教育システムが変わったという経験をしたことがあるでしょうか。

おそらくほとんどの人はそのような経験をしたことはないと思います。

しかしアメリカ合衆国では大統領が変わると教育システムも大きく変わることが知られています。

特にアメリカは民主党と共和党の二大政党の入れ替わりが激しいため、政党が変化することによっても教育システムは変化します。

また、日本と違って、アメリカは義務教育において地方の権利が非常に強いという特徴があり、州政府の方針によっても大きく変化します。

アメリカの教育は大統領によってどう変わったか

中学受験するか迷う

2000年にクリントン大統領は上記のようなシステムを変更し、地方分権から中央集権化して行きました。

オバマ大統領は、アメリカ国内の教育格差を是正するために、連邦政府の教育政策における権力の強化を推し進め、「平等な教育機会・基準」を実現できるよう政策を進めました。

しかし、トランプ大統領になると状況は一変します。トランプ大統領は、次の3つの教育改革を行っています。

  • 中央集権化の教育から地方分権回帰に向け、オバマ大統領の政策を否定
  • スクールチョイス制度・バウチャー制度の推進
  • チャータースクール(公設民営学校)の拡大

中央集権化の教育から地方分権回帰

これまでオバマ大統領は、地方ごとに広がっていた教育格差を是正するために、中央集権化という流れを作ってきました。

トランプ大統領は中央集権化ではなく「教育を地元へ」のアイデアを進めています。

また、私立学校の拡大を行っているという指摘もあります。

このように全体的に見ると、「平等な教育機会」というよりはむしろその逆の政策を進めているように見えます。

スクールチョイス制度&バウチャー制度

スクールチョイス制度とは、自分で地域のなかから学校を選択し、通うことができるという制度です。

この制度により、生徒は学校を自由に選択し個人の意思を尊重した学校選択をできると考えられています。

一方で、地域の中から評判の良い学校にばかり生徒が集まるという弊害もあり、教育の格差が広がる原因になるのではないかと考えられています。

バウチャー制度とはバウチャー(教育のためのクーポン券)を国民に配布し、それを通いたい学校へ寄付する形で学校の運営資金とする政策です。

この制度も同様に、評判の良い学校ばかりに資金が集まってしまい、教育格差を広げる原因になり得ます。

チャータースクール(公設民営学校)

チャータースクール(公設民営学校)とは、学校施設などは政府が負担するものの、その運営を非営利・営利の運営団体に任せるという制度です。

この制度により、地域の教育委員会が学校運営に口出しをしづらくなるという特徴があります。

また、運営ができなくなってしまった学校は閉鎖をせざる負えず、それにより強制的な転校などが発生し、混乱を生じるという事態が起きています。

トランプ政権と教育改革

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このようにオバマ大統領までは、教育の地方分権から中央集権化へというトレンドがありましたが、トランプ大統領が就任して以降、逆のトレンドを辿っています。

そして、教育の地方分権は教育格差を再び広げる原因になるのではないかと考えられています。

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日本では総理大臣によって教育は変わらない

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では、日本は総理大臣によって教育システムが大きく変わることはあるのでしょうか?

結論から言うと、日本で教育システムが大きく変わることはほとんどありません。

日本は自民党が基本的に政権を握っている国であり、過去の歴史を振り返っても、自民党以外が政権を握ったことは4年間しかありません。

そういった背景もあり、日本では総理大臣によって教育システムが大きく変わるということはあまりありません。

これは、大きな政策変動がないため現場の学校・先生などが混乱をしなくて済むというメリットがあります。

一方で、教育システムを大きく変えるということが行いづらく、その結果、現代のIT社会に適した教育システムを導入することが全くできていない、という大きなデメリットもあります。

このデメリットの結果、日本の教育システムは世界の先進国と比べて非常に遅れており、これから先ますます重要になるであろうAI人材の育成も他国と比べて周回遅れとなっていると言われています。

また、教育システムの変革の難しさは、他の点においても大きな問題となっており、2020年の大学入試改革において、入試改革の導入に失敗したという記憶は新しいでしょう。

また、9月入学の検討が遅れていることによって、外国からの生徒の受入や教育機関の国際化が遅れていると言われています。

このように日本ではまだまだ古い教育システムが残っています。

ただし、このようなシステムをボトムアップで変革することはどうしても難しいため、日本を改革するためには強い政治家の力が必要不可欠です。

このように変わらないことによるメリットもある一方で、多くのデメリットもあるので、みなさんの中には政治家になり、このような古いシステムをアップデートすることで日本を大きく変えることができる人が出てくることを期待しております。

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この記事を書いたのは

大学の先生

30代大学教員 アメリカ在住

京都大学大学院修了 博士(工学)