国語力という言葉を最近よく耳にするようになったと思いませんか?
その理由は国語力というものが、重視される時代に来たからだと思います。
「なぜ今国語力が必要なのでしょうか。」
「国語力とはそもそも何でしょう。」
「どうすれば国語力を鍛えられるのでしょうか。」
この記事では国語力の説明だけでなく、国語力を伸ばす方法について説明していきます。
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国語力とは何か?
そもそも国語力とは何でしょうか。
国語力と聞いてすぐに頭に浮かぶのは、「読む力」「書く力」がですよね。
他にも「聞く力」と「話す力」が考えられるでしょう。
つまり国語力と言われた場合、読み書きだけでなく、話したり聞いたりする力も含まれています。
私たちは、文章を読んで理解し、自分の考えを書いたり話したりして、表現できるようになる必要があります。
自分の考えを、相手に伝える必要も出てくるわけです。こうした力が重視される世の中になっています。
国語力が下がっている?
国語力が注目されている理由のひとつに、国語力が下がっているからだというのもあります。
たしかに本を読む時間が減っているという報告もありますし、OECDの調査で、読解力が下がっているという報告も出ています。
実際に教室の現場で教えていて思うのは、会話が単語で行われることが目立つ点です。
子供同士の会話のやりとりを聞いていると、「嫌だ」とか「やばい」とか単語でやりとりが繰り返されています。
文で会話するというのは少なくなっているのではないでしょうか。
あるいは文で会話できる子とできない子の差が開いているのかもしれません。
国語力そのものが下がっているというよりも、その差が激しくなっているというのが実感です。
つまりできる子はよりできるようになり、国語が苦手な子はほとんど国語の勉強をやらなくなってしまうことで、国語力が下がっているということです。
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国語力が重要である理由
国語力に差があったとしても、他のことができればよいのではないかと考える親もいるでしょう。
しかしそれでもなお国語力が重要であるのには、理由があります。
なぜなら国語力は物事のすべての根本に関わることだからです。
たとえばプログラマーであれば、プログラムが書けるだけでは生きていけません。
お客さんがどのような製品を作って欲しいのか、その内容を理解しなければなりません。
そうでないとどんなに素晴らしいプログラムができたとしても、お客さんにとっては不満が残る製品になってしまうわけです。
また数学でも、国語力は重要です。問題の意味がわからなければ、式の立てようがありません。
数学が得意な子は国語が得意であることも多いです。
そうなるのも当然で、数学の問題が何を聞いているのか分からなければ、問題を解けないからです。
つまり国語力に大きく関係していると言えます。
さらにAIが登場してきたことにより、人間ができることとAIに任せた方がよいことが、これからますますはっきりしてくるでしょう。
知識に関することや計算に関することは、人間がAIに勝てません。
人間は、言葉を使って考えられます。
今言われているのは、人間は言葉を使って考え、新しいことを創造できます。
この分野はAIの苦手とする分野であるということです。
そう考えれば、国語力を鍛えて、AIにもできないことをやっていくことが、これから求められていくわけです。
そのため国語力はとても重要だと言われています。
参照サイト:文部科学省、これからの時代求められる国語力https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/bunka/toushin/04020301/003.htm
国語力を伸ばす方法は?
国語力が重要である事はすでに述べましたが、ではどのようにすれば国語力を伸ばすことができるのでしょうか。
先ほど国語力は、「読む力」「書く力」「聞く力」「話す力」だと述べました。
つまりこれら4つの力を鍛えていけばよいのです。
それでは具体的にその方法をていきましょう。何も難しい事はありません。とにかく継続してやっていってください。
本を読む
国語力を鍛えるためには、本を読むことが大切だというのはよく言われますよね。
本を読むことが大切なのは本当にその通りなのですが、いきなり本を読めと言ってもなかなか難しいですよね。
本を読んでもらうためには、まずは簡単なものから読んでもらうのがいいです。
とくに興味があるものは読書に最適です。ひとつには、ゲームに関する本を読んでもらうという方法があります。
たとえばゲームの攻略本のようなものは、子供たちは一生懸命に調べて読んでいます。
たとえ攻略本であったとしても、本を読むきっかけにはなるわけです。
本人が興味のあるものをまずは与えてみて、そこから違う本も一緒に読んでみるのがよいでしょう。
同じように漫画からスタートしても構いません。一緒に興味のある本を探してスタートしましょう。
会話をする
「話す力」「聞く力」というのもとても重要な能力ですので、その能力を鍛えるために会話をする必要があります。
しかしただ話すだけではダメです。
主語と述語をはっきりさせること、指示語はなるべく使わないで会話をすることが大切です。
そうすることで文を使って会話ができるようになります。
文で会話ができるようになると、文で考えられるようになるので、論理的に考える訓練にもなるのです。
またわからない言葉は教えてあげるようにすれば、言葉の知識も増えます。
会話といっても難しいことを話す必要はまったくありません。
学校での出来事でもよいですし、本の感想でもいいので、会話について主語と述語を意識して親子で会話してみましょう。
文章を書く
国語力を向上させるためには、文章を書く必要もあります。
しかし文章を書くことが嫌いな子は本当に多いです。
そのため最初からたくさん書かせようとしてはダメです。まずは一文からスタートしましょう。
それで二文、次に三文と進んでいきましょう。三文で書けるようになれば、書く力が伸びていきます。
書く内容は日記でもよいわけですが、毎日書くとなると文章を書くことが嫌になってしまう可能性もあります。
そのため1週間に一回にするなど、工夫をして行うようにしましょう。
国語を嫌いにならない
最後に重要なことなのですが、子供が国語を嫌いにならないようにしましょう。
国語は嫌いになってしまうと本当に何もやらなくなってしまいます。
そのため強制的に勉強をさせるのではなく、楽しんで勉強できるような工夫が必要です。
国語嫌いにならないように、親子で一緒に本を読んだり、会話を楽しんだり、文章を書くようにしましょう。
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家庭での会話を大切にしよう
国語力を向上しようというと、何か凄いことをしないといけないような気がしますが、国語力の基本は家庭での会話です。
親と子供が言葉をしっかり交わすだけでも、国語力の向上に役立ちます。
文で会話する、指示語はなるべく使わないなどして子供とたくさん話をするようにしましょう。
そうすることで国語力はぐんぐん伸びますよ!!
参考文献:AI vs. 教科書が読めない子どもたち 新井 紀子
じゅん君ママです。
2児の母。大学院修了(博士)。
学習塾にて9年間、中学受験の指導経験あり。
